Xincere Technology Blog

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シンシアが向き合う不動産業界の課題とアーキテクチャ基盤について

こんにちは、エンジニア兼社長の徐です。

日々、不動産の課題とはなにかについて考えサービスのシステム改善・新規開発に取り組んでいます。

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先月、「テックブログはじめました 」と言いつつも、一切技術要素に触れなかったので今日はシンシアが不動産におけるどのような課題に対して、どのような技術を使い何を開発しているのかについて紹介致します。

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不動産における課題

自分は、大学院を卒業して以来ずっとソフトウェアエンジニアをしていましたが、不動産仲介の会社を始めて実際に初めて自ら物件予約・内見・契約締結などなどを行って来ました。

実際に自分で遭遇した課題・お客様から聞いた過去の課題は

  • お客様がメールを見逃す
  • お客様が問い合わせた物件がすでに申し込み済みだった
  • お客様が物件相談・鍵の引き渡しなど店舗に行くことが多かった
  • お客様が平日昼間に電話に出られない
  • 不動産屋からの返信が遅い

などでした。

実際に、2020年10月29日に不動産情報サイト事業者連絡協議会(RSC)様より発表された「不動産情報サイト 利用者意識アンケート」の結果においても、下記のような課題・要望がありました。

物件売買・賃貸におけるお客様の不安

物件売買・賃貸におけるお客様の不安

賃貸・売買において不動産業者に求めるものについて

賃貸・売買において不動産業者に求めるものについて

これらのいくつかの課題はシステムによって解決出来る課題だと感じ、システム開発に取り組んでいます。

課題に対する技術的アプローチについて

上の課題や要望などの情報を整理し、大きく分けると

  • 物件に関する情報に関すること
  • ご案内など、お客様とのやり取りの情報に関すること

の2種類に分類出来ると考えました。

また、これらの情報に対し、実際その情報を使う対象は

  • 物件の買主/借主
    • お問い合わせ前の物件を探すお客様(ログイン不要)
    • お問い合わせ後にご案内を受けているお客様(ログイン必要)
  • 買主/借主を探す不動産オーナ様
  • 社内のお客様ご案内者
  • 社内の物件データ更新者

と、対5種類の利用者に対し、それぞれシステムを展開する必要がありました。

データの分類と利用するユーザ別のアプリケーション

データの分類と利用するユーザ別のアプリケーション

これらのことに加え、スタートアップの0->1フェーズであり、プロダクトマーケットフィットまで高速にPDCAを回す基盤づくりをすべく、1つ1つのシステムを小規模な単位で分割し極力技術負債を返済しやすくする構成を考え基板設計をして開発してきました。

 

データ種別と利用ユーザ別に設計したアーキテクチャの簡易図

データ種別と利用ユーザ別に設計したアーキテクチャの簡易図

※ 実際にはモデル層・Controller層・フロント層に分かれています
※※ サーバー間通信はSwagger・OpenAPIを使いAPI Clientを自動生成しています
※※※ フロントエンドはNuxt.js、バックエンドはNestJS・Ruby on Railsを使っています

今後のプロダクトの展開

株式会社シンシアでは、ライフステージが変化するタイミング(入学・就職・結婚・出産)で発生する“不動産売買・賃貸”の課題に向き合い、その変化をなめらかにするというミッションを掲げ事業を進めています。

しかしながら、設立して約1年で基本的な基盤づくりは完成してきましたが、“使いやすいシステム”作りや、さらなる課題(周辺情報の提供など)、やることがまだまだたくさんあります。

その一つひとつを機能として提供し、お客様の解決しより良いプロダクトづくりを考えて進めています。

開発途中のMapサーチ機能、周辺情報を拡充しようと画策中

開発途中のMapサーチ機能、周辺情報を拡充しようと画策中

最後に

株式会社シンシアでは、そんな徐と一緒に“0->1でビジネス”を作っていっていただけるエンジニアを募集しています。
何卒、よろしくお願い致します。

 

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テックブログはじめました

こんにちは、ソフトウェアエンジニアやりながら株式会社シンシア代表取締役社長をやっている徐です。今日は、テックブログの第一回目なので、

  • 株式会社シンシアについて
  • 創業からこれまでについて
  • このテックブログについて

書いて行こうと思ってます。

真面目に記事を書くのは久しぶりですが、頑張って書いてみるので、ぜひ読んでみてください。

楽しく働ける会社を作りたい

2014年に社会人になってから、株式会社シンシアを創業する6年半の間にソフトウェアエンジニアとして、外資テック企業や日本のベンチャー、日本の大企業など5つの企業で働いていました。在籍期間は最長2年半から最短半年と転職を繰り返し、履歴書と職務経歴書に書く項目がどんどん増えていきました。

普段ノリで生きているような人間ですが、転職に関しては「なんとなく」で決めたことはありません。在籍した会社はどれも参考にすべきところがたくさんある素敵な会社ばかりでしたが、キャリアややりたいことについて真剣に悩み転職を決断してきました。

そのため、自分の転職回数はその都度「理想の働き方」や「理想のキャリアから逆算し、今あるべき姿を目指す」という思考・実行の回数を示しています。

2020年6月8日に株式会社シンシアを創業したのは、改めて自分のやりたいことはなにか、どうしたら楽しく働けるかを真剣に考えて達した一つの結論なので、自分が考える「楽しく働ける会社」とはなにかについて書いていこうと思っています。

株式会社シンシア初期事務所

2021年2月に借り7月末までいた、定員4人のマンションの一室。

当初は2021年年末までここにいると思っていた。。。

創業からこれまで

株式会社シンシアは、高級物件を専門とした不動産の賃貸・売買を仲介する不動産仲介会社です。ソフトウェアエンジニアとして働いていた自分がなぜ不動産仲介をはじめたのかというと、不動産領域は日本でもとても市場が大きく、そしてIT化が遅れているからです。

不動産の市場規模は約45兆円

2019年度の市場規模マップ(https://stat.visualizing.info/msm より引用)

不動産の市場規模は約45兆円

ソフトウェアエンジニアとして、システム開発を事業とすることはわかりやすく収益をあげる方法だと思います。しかし、会社を作って仲間を増やすからには満足行く給与を支払いたいと考えていて、その上で売上を追求する必要があると考えています。

売上を追求する上で、システム単体ではなく「IT x ○○」をやりたいと考え、予てより趣味で宅地建物取引士(※ Wikipedia参照)を取得するほど不動産に興味があった自分は「IT x 不動産」という結論に至りました。

不動産の仲介ならば、ソフトウェアエンジニアの自分でも部屋を探している友人に物件をご案内することで売上を作れ、しかも自分自身が不動産仲介を経験できます。
自身の経験をシステムに反映させることで、より「実用的なシステム」が作れるのではと考えました。

2020年に宅地建物取引士免許を取得してから、自分自身が不動産営業マンとして物件確認・内見ご案内・申し込み、契約書の説明を行って来ました。

そして、営業で経験したことをソフトウェアエンジニアとして一つひとつシステムに落とし込んで開発をしています。まさに、「IT x 不動産」を自身で体現することで、大変さを実感する日々を過ごしています。

内見依頼書

内見をするときに、依頼書をFAXで送ることが主流だと知り、

慌てて開発開発した内見依頼書送信機能

さらなる事業の加速と業界全体のDXに向けて

年始に一人で本格的に活動をはじめましたが、2021年8月2日現在、フルタイム社員4人(うちエンジニア:1)、アルバイト6人(うちエンジニア: 3)となり、年内には社員が10人を超える組織となります。年始に想像してないほど組織が急拡大しました。

借りていたマンションの一室でローテーションを組んで出社するなど従来のオフィスに手狭さを感じたため、8月1日より代官山のオフィスに移転しました。

代官山のオフィス

代官山のオフィス、新築の香りがする素敵なおしゃれなビル

不動産は古くから巨大市場として発達してきました。1990年当時より、最新の技術であるFAXやインターネットを取り入れ当時としては最新のシステムを構築してきました。しかし、2021年現在でもその当時の技術が業界全体で広く使われています。技術の遅れによって、部屋を賃貸・売買をするお客様を始め、不動産仲介をする事業者にとっても非効率な事態を生み出しています。

株式会社シンシアのミッションは「ライフステージの変化をなめらかにする」です。ミッションが意味するのは、ライフステージが変化するタイミング(入学・就職・結婚・出産など)で発生する“不動産の売買・賃貸”の手続きを簡単に・効率化していこうというものです。

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これまでの自身の経験から、今の時代における最善な方法として、”ソフトウェア”を用いて不動産業務を効率化することで、お客様に寄り添うことが出来ると考えています。

ソフトウェアの開発は一人でできません。そのため、株式会社シンシアでは、「一緒に日本の不動産業界をより良いものにしていく」そして「一緒に楽しく働ける会社を作っていける」ソフトウェアエンジニアを募集しています。

熱く会社や不動産業界のことについて語りましたが、次回からは真面目にいままで自分が様々な企業で経験し学んできたエンジニアリング技術を使い、どのように不動産領域で応用し戦っているかについて書いていくので、何卒よろしくお願い致します!

 

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